2018年8月30日木曜日

核戦争後の世界Ⅰ~古代核戦争~

核戦争後の世界Ⅰ~古代核戦争~

■古代核戦争
人類は、もう何度もやり直しているのかもしれない。我々現生人類(ホモ・サピエンス・サピエンス)は、今から10万年前、地球上に出現した。一方、現在では、トルコのコンヤ高原で発見されたチャタル ヒュユク。すでに、灌漑農耕が行われ、司祭や職人のような専門職も存在したらしい。
この町が成立したのは紀元前7200年頃なので、わずか1万年で、人類は農耕から原子爆弾に到達したことになる。一方、地球上に人類が誕生して10万年が経つ。では、人類は9万年の間、毛皮のパンツで過ごしたのだろうか?これが「人類は何度もやり直している」の根拠である。
では、人類は文明を何度もやり直したとして、なぜそんな羽目に陥ったのか?ちまたに流布する仮説の1つが「古代の核戦争」。人類は農耕からスタートし、原子爆弾を造りだし、全面核戦争で文明は滅亡、その後、農耕からやり直した ・・・ このループを何度も繰り返しているというのだ。
念入りなことに、古代核戦争が起こった場所まで特定されている。古代インドのモヘンジョダロ、古代地下都市カッパドキア、古代シュメール都市等々。さらにもっと古い時代、つまり超古代にも核戦争があったという説もある。やはりトンデモ説か、と鼻で笑う前に、一度整理してみよう。この説の根拠として引き合いに出されるのが、世界3大叙事詩の一つインドの「マハーバーラタ」である。
1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下された。この原爆の開発責任者オッペンハイマーは広島の惨状を知った後、TVカメラに向かってこう言った。
われは死神なり、世界の破壊者なり
この一節は、ヒンズー教最高の教典「バガヴァッド ギーター(神の歌)」から引用されている。そして、バガヴァッド ギーターは「マハーバーラタ」の一部を構成している。
オッペンハイマーは物理・化学・天文学に精通する学者だったが、語学でも並はずれた才能をしめた。様々な文学を原書で楽しんだといわれる。マハーバーラタもその一つ。じつは、そのマハーバーラタの中に、核戦争に酷似した描写がある。そこで、この一節を引用したのだろう。この一節を読み上げるオッペンハイマーの表情は、大量殺戮に手をかした懺悔の念からか、暗く陰鬱だった。
■マハーバーラタ
マハーバーラタは、紀元前400年頃から600年の間に成立した長大な物語である。ヒンドゥー教の重要な聖典の1つで、宗教的、哲学的意義も大きい。内容は、史実に口承伝説を織り交ぜたもので、サンスクリット語の韻を踏んだ32音節の対句10万あまりからなる。おそらく、歴史上最大の叙事詩だろう(※2)。
ストーリーは、クル一族の骨肉の争いを発端とする18日間の大戦争を描いている。機知に富んだエピソードも数多く挿入され、なかなか面白い。ギリシャ神話同様、人間の運命に重きを置いているが、宗教・哲学まで踏み込んでいるので、深みがある。また、12世紀、遠く離れたジャワでも翻訳されたが、この地域はインド文化の影響が大きかったからである。
さて、この物語のどこが「核戦争」なのか?山際素男翻訳「マハーバーラタ」(※1)から、それらしき部分を引用する。
アシュヴァッターマンは、その言葉に烈火の如く怒り、戦車の上で丁寧に口を漱ぎ(すすぎ)、煙のない炎のような輝きに満ちたアグネーヤ(火箭)をマントラとともに発射した。無数の矢は空を覆い炎に包まれアルジュナの頭上に落下した。
ラークシャサ、ピシャーチャたちは大声で騒ぎ立ち、不吉な風が巻き起こり、太陽は光を失った。大鴉(カラス)の群れはいたるところで啼(な)き騒ぎ、雲は雷鳴を轟かせ血の雨を降らせた。鳥も獣も聖者たちも心安まらず、天地は波立ち太陽は逆の方位に向かった。アグネーヤの力に恐れ戦(おのの)いた象やその他の生物は突然駆け出し、必至にその下から逃げ出そうとする。外界の水は熱せられ、水棲動物は熱に灼かれ暴れ回る。
一面の空から落下するアグネーヤ矢に灼き焦がされた将兵は、炎に包まれた樹木さながらに燃え上がり次々に倒れていった。象も馬も戦車も山火事に遭った樹々のように燃え、悲鳴を上げてのた打つ。それはまさにユガ(世界の時間)の終わりに一切を焼き尽くすサンヴァルタカの火のようであった。
たしかに、原爆が広島に投下された直後の様子に酷似している。1500年前、予備知識もなく、このようなリアルな描写が可能だろうか?そもそも、古代の神話は史実の伝承がベースで、荒唐無稽とは限らない。古代においても、このような部族間戦争はあったのだろうが、このような大量破壊兵器の描写は異様だ。また、マハーバーラタの他の翻訳本(※2)には、次のような一節がある。
ドローナはブラフマーストラ(宇宙原理を応用した飛行武器(アストラ)-おそらく現在の原子爆弾のような効力がある兵器)を発射しようとしてる時に、この言葉を聞いた。
翻訳者が「おそらく現在の原子爆弾のような効力がある兵器」と解説を加えているところが面白い。これが古代核戦争のトンデモ本ではなく、マハーバーラタの翻訳本であることに注意が必要だ。古代核戦争が本当にあったかどうかは別として、1500年前に大量破壊兵器の記述があるのは不思議である。古代核戦争はにわかには信じられないが、一笑に付すこともできない。また、この翻訳本(※2)には、さらに面白い描写もある。
彼が不真実の言葉を口から出したとたん、それまで常に地面から4インチ浮いて動き、決して地面につくことのなかったユディシュティラの戦車の車輪は、下に落ち地面に接触した。
反重力飛行体?描写が妙にリアルである。古代の核戦争に反重力飛行体、やはりインドは奥が深い。SFネタを捜すなら、古きを尋ねて新しきを知る、つまり、マハーバーラタ。
■現代の核戦争
1982年、スウェーデン科学アカデミーは全面核戦争のシナリオを公表した。この核戦争シナリオは、米ソ両国がもつ核の半数にあたる6000メガトンが使用されたという設定。現実にはミサイル基地も破壊されるため、すべてが使用されることはないからである(※3)。
ここで、「メガトン」とは、核兵器の爆発力を表す単位としてよく用いられる。1キロトンとは、TNT火薬1000トンに相当する爆発力で、1メガトンはその1000倍。広島に落とされた原子爆弾15キロトンなので、6000メガトンは、広島型原子爆弾の40万個分になる。
全面核戦争では、このような莫大なエネルギーが短時間で放たれるのである。実際、6000メガトンが地球上で炸裂した場合、世界で7億5000万人が即死3億4000万人が深刻な健康障害に陥ると予測されている。世界の総人口がまだ45億の時代である。
■核戦争の直接被害
また、この報告書(※3)には、さらに詳細なデータも載っている。東京や大阪のような大都市に落とされるのは、核弾頭は10メガトンと想定される。その内訳は、0.5メガトン爆弾10発、1メガトンの爆弾5発と、かなり具体的。これは広島に投下された原爆の700倍である。
報告書は被害予測もしている。まずは、ビルを倒壊させるような爆風、すべてを焼き尽くす熱風がおよぶ範囲。東京駅を中心にした場合、千葉県の野田市、浦安市、さいたまの川越市、東京の調布市の4点を結ぶ正方形になる。想像を絶する破壊力だ。もちろん、爆心地は気化蒸発し、中心部は1000~2000度の高温で、ガラスも金属もとける。遠く離れた場所でも、衣服は自然発火し、建物も燃える。
この10メガトンの凄まじい破壊力は、核実験でも証明されている。1954年3月1日、アメリカは、ビキニ環礁で15メガトンの水爆実験を行ったが、爆心地に直径3キロのクレーターができたという。
そして、核戦争の後には、死の灰が降ってくる。この灰に含まれる放射性ヨウ素が人間の甲状腺にたまり、甲状腺ガンを発症させる。1986年4月26日、ソ連のチェルノブイリ原子力発電所が爆発し、大量の放射性物質が大気中に放出された。
このとき、日本ではワカメ入りのウドンがブームになった。放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積するのを、ワカメに含まれるヨードが防ぐのだとういう。ワカメが効くどうかはともかく、放射性ヨウ素の半減期はわずか8日。3ヶ月もすればほぼゼロになる。だが、やっかいな放射性物質もある。セシウム137だ。この放射性物質は身体に入ったが最後、一生体内に残留する。しかも半減期は30年、つまり、半減するまでに30年もかかる。
■核戦争の二次災害
核戦争後の二次災害は、死の灰だけではない。核爆発による熱エネルギーで、都市、森林、油田などが大火災を起こす。さらに、この大火災は、ファイヤーストーム現象と、コンフラグレイション現象をひきおこす。前者は熱風が垂直に吹き上げ、後者は水平方向に吹き荒れ、地上にあるものを焼き尽くす。このような状況では打つ手はない。現在の消防など無意味なことは容易に想像がつく。結局、燃えるに任せるしかないのだ。このような恐ろしい大火災は、何週間もつづくといわれる。
さらに、地球規模の大火災は大量の燃えカスを放出する。それが成層圏に達し、太陽光線の99%が遮断される。昼でも真っ暗になり、気温は20度から30度も下がる。「核の冬」の到来だ。
また、太陽光線が地上に届かないため、植物の光合成システムが破壊され、穀物が育たなくなる。こうして、飢餓がはじまる。結果、放射能と飢餓の相乗効果で人間の免疫力は低下し、深刻な伝染病が蔓延するだろう。14世紀、ヨーロッパで大流行したペストも、食糧不足による免疫力低下が遠因になっている。このとき、ヨーロッパの全人口の1/4~1/3が死亡したといわれる。
また、核爆発と森林火災によって大量の一酸化窒素も発生する。そして、燃えカス同様、成層圏に滞留し、オゾン層を破壊する。結果、太陽からの紫外線は増加し、ガンや白内障を引き起こす。
さらに、燃焼放出物に含まれる二酸化硫黄、窒素酸化物は、雲、霧、雨に混じって酸性雨となる。ph(ペーハー)は、酸性の度合いをしめす単位だが、7で中性で、値がそれより小さくなるほど酸性の度合いが増す。核爆発によって発生する酸性雨は、phが4以下の強い酸性となる。phが5以下では魚は住めないので、水圏にすむ魚類は死滅する。
やがて、上空に滞留し、太陽光に暖められた燃えカスが地上に降りてくる。それが、地表の雪や氷が溶かし、大陸規模な洪水を引き起こす。もはや、逃げも隠れもできない。こんな目に会うくらいなら、核爆発の最初の一撃で死んだほうがまし、と思う人もいるだろう。巨大隕石の地球衝突同様、生き残るほうが地獄だ。ふと、聖書の一節を思い出した。
「あなたは昼も夜もおびえ、明日の命も信じられなくなるだろう」
参考文献:
※1)山際素男翻訳「マハーバーラタ」三十一書房
※2)C・ラージャーゴーパーラーチャリ 奈良毅 田中嫺玉訳「マハーバーラタ」第三文明社
※3)今村光一訳「核戦争の後アメリカ下院科学技術委員会リポートより」サンケイ出版
by R.B

核戦争後の世界Ⅱ~全面核戦争の可能性~

■核戦争の可能性
核戦争の恐ろしさは、被害と後遺症が広域かつ長期におよぶ点にある。つまり、破壊が空間と時間の両方を支配しているのだ。かつて、アメリカのアイゼンハワー大統領はこう言った。
核戦争は、敵を倒すことと、自殺することが一組になった戦争
核戦争の本質を言い当てている。
ところが、それでも、人間は核戦争をやりたいのだ。その証拠は歴史年表にも記されている。朝鮮戦争、キューバ危機、インドとパキスタン紛争、いずれも、核戦争寸前までいったのだ。核が存在する限り核戦争は起こる、と考えるほうが自然である。
それでも、1960年代から核の軍縮は進んだように見える。部分的核実験禁止条約(PTBT)、核不拡散条約(NPT)、米ソ間で戦略兵器制限条約(SALT)が調印され、1990年代には、米ソの戦略兵器削減条約(START)も締結された。
一方で、1998年5月、インドとパキスタンが相次いで地下核実験を成功させ、非難を浴びた。先のNPTで、
国連の常任理事国以外は核兵器を持ってはならない
と決められているからだ。もちろん、条約に加盟していない限り、なんの拘束力もない。このNPTの主張は、地球上の核を増やさないという1点で正当化されているが、筋が通らないことは明らだ。生死を賭けたコロッセウムで、武器を持ったグラディエーターが、俺たち以外は丸腰でいろ、というようなものである。
また、イスラエル、イラン、北朝鮮など新たな核兵器開発国のウワサも絶えない。だが、核保有国が彼らを非難したところで、説得力はない。一方、非核保有国が核保有国を非難したところで、100kmかなたの犬の遠吠え。言う方も言われる方も、初めからパーフォーマンスだと分かっているのだから。
また、ソ連が解体され、旧ソ連の核兵器の管理が難しくなっている。実際、ロシア政府は、核物質の盗難事件が何件も起こったことを認めている。それがテロリストの手にわたれば、核が非合法的に使用されるかも、と懸念されているわけだ。ところで、「核の合法的な使い方」とは?
また、ソ連崩壊とともに職を失った核兵器技術者たちの問題もある。彼らは、どこへ行ったのだろう?核兵器開発を目指す国にしてみれば、ノドから手が出るほど欲しい人材である。
どうみても、核兵器の数も、核保有国の数も増えている。核戦争の確率が増えていると考えた方がいいだろう。口あたりのいい平和論で現実から目をそらすのは、自殺行為だ。もっとも、最近の日本の世論は変わり、現実を直視する傾向にある。
■四面楚歌の日本外交
2006年7月5日、北朝鮮がミサイル発射実験を強行し、7発のミサイルが日本海に着弾した。あわてた日本は、国連安保理で制裁決議を提出したが、中ロの反対で却下された。これは予想どおりとしても、なぜ、この時期なのだろう?識者の話を聞いても、ピンとこない。きっと、ミサイル発射も外交の一つなのだろう。荒っぽい外交だが、少なくとも、日本には有効だ。
だが、北朝鮮のテポドンより、気がかりなことがある。2006年7月現在、日中、日韓の関係だ。誰がどう見ても、戦後最悪である。70年前なら、軍事衝突が起こってもおかしくはない
少し前、中国で大規模な反日デモがあった。大手金属メーカー上海支店の友人によれば、
「現地に住む中国人が皆、反日というわけではない。あれは中国政府のガス抜きだ」
だが、中国政府の言動を見るかぎり、そうは思えない。中国指導部には、日本に対する根深い念いがあるのは確かだ。それは、単なる感情を超えて、極東アジアの国家戦略と一体化しており、その接点において間然とするところがない。もちろん、念頭にあるのは中華(自分たちが世界の中心に位置する)。
さらに、中国は必要なら核ミサイルを使用すると公言している。これは脅しではないだろう。表向き、個人の生命と財産を擁護する民主国家と違い、中国は表も裏も、国益を優先する。
全面核戦争の被害は一国で数億人に達する可能性がある。もしそうなったら、日本は、1億-5億=-4億、全滅。アメリカは、3億-5億=-2億、やはり全滅。ところが、中国は、13億-5億=8億、十分余裕?がある。勝者が誰になるかは明らかだ。口あたりのいい中国安全論も、思慮の浅い中国脅威論も、どちらも危険だ。この問題の頭上には、髪の毛1本で、全面核戦争がぶら下がっているのだから。まさに、ダモクレスの剣。
もう一つ気になるのが日本外交。一見すると、日本の外交は2つしかない。へつらうか、高飛車か。戦後は前者だったが、ここに来て後者に切り替えつつある。特に、北朝鮮に対しては。一方、後ろ盾を確保するため、アメリカにこびへつらう姿は、見ていて辛い。アメリカは民主主義の国である。政権が変われば、外交も変わる。もっと、マシな外交はないのだろうか?
■外交官タレーラン
歴史上、凄腕外交官と賞されるのがフランスのタレーラン。権謀術数の権化みたいな人で、好きにはなれないが、歴史にその名を刻んだ。時は1814年、オーストリアの都で、ウィーン会議が開かれた。ナポレオン戦争でかき回されたヨーロッパの戦後処理のため、オーストリア、イギリス、ロシア、フランス、プロイセンの代表が集まったのだ。歴史上有名なウィーン会議である。
ナポレオンは、フランス革命の時、軍人として頭角をあらわした。望みは、おそらく、世界征服。少なくとも、ヨーロッパ全土とロシアを含む「ハードランド(ユーラシア大陸中枢部)」は狙っていたはずだ。徴兵制により前代未聞の兵数を確保できたこと、ナポレオンの軍事的才覚により、戦勝記録を塗りかえた。ところが、ロシア遠征に失敗。その後始末のウィーン会議が開催された頃、ナポレオンはすでにエルバ島に流されていた。
ウィーン会議の最重要議題は、この戦争で塗りかえられたヨーロッパの国境線をどう戻すかだった。もちろん、参加国の中で、とりわけ立場が弱かったのはフランスである。この大混乱の原因は、ナポレオン、つまりフランスにあったからだ。 フランスの領土は切り取られ、少なくとも多額の賠償金は避けられそうもなかった。フランスはヤリ玉にあがり、集中砲火をあびたのは当然だった。ところが、このフランスの国難をタレーランが救ったのである。
タレーランが主張したのは「正統主義」。フランス革命以前のヨーロッパの姿が「正統」だから、すべてを革命前の状態に戻そうというのである。当然、国境線も革命以前に戻す。つまり、フランスの領土は減らないし、賠償金もナシ。そんな虫のいい話があるか、という反論は噴出したに違いない。
タレーランのあつかましい主張はさらに続く。
「悪いのは革命であって、フランスではない。その証拠に、フランス国王一家は殺され、支配階級の貴族は土地、財産、特権すべてを奪われた。わがフランスも被害者なのだ」
高校の歴史の授業で、タレーランの素晴らしい外交術、と習った記憶があるが、どう考えてもヘンである。
「ドイツはユダヤ人を迫害したが、それはヒトラーとその取り巻きがやったことで、ドイツはゼンゼン悪くない。だから、謝罪もしないし、補償もしない」
と居直るようなもの。もちろん、ドイツは戦後、公式に謝罪している。
だいたい、このような幼稚な論理が通るわけがない。では、タレーランは眉唾?そうでもない。タレーランの切り札はこれしかなかったわけで、それに賭けたことが凄いのである。
この会議に参加した首脳は王族や貴族だったので、「革命こそが悪」は、まさに「銀の弾丸」だった。フランス革命は、革命というものが、王族・貴族に何をもたらすか証明したのである。首をはねられ、すべての財産と特権を奪われる。タレーランは、国家間の外交といえども、個人の利益が国益に優先する、を巧みに利用したのである。ところが、現実はすんなりとはいかなかったようだ。会議は紛糾し、時間だけが過ぎていった。
結局、タレーランの「正統主義」が合意をみたのは、同じフランス人、ナポレオンのおかげだった。封印したはずのナポレオンが、エルバ島を脱出したからである。ヨーロッパに再び、革命の嵐が吹き荒れようとしていた。1815年6月9日、タレーランの正統主義が承認され、ウィーン議定書があわただしく締結された。
■外交とインターネット
外交とは、このようなものなのだろう。国益でダメなら、相手の個人的利害を突く。たとえ、感情的には賛同できなくても、そうしたほうが得かもしれない、と思わせる。外交を見る限り、日本はアメリカの属国だ。当然、日本が中国や韓国にへつらっても、快く思われないだろう。一方、アメリカが中国を刺激しないよう、日本を見捨てることも考えられる。日本は一体何をやっているのだ?
日本の外交を担当するのは、政治家と外交官だが、最近は国民世論も強くなっている。この国民世論を反映するのがTVや新聞。ところが、最近、インターネットの影響力が大きくなっている。ブログの普及で、個の発言が急拡大しているからだ。インターネットは、情報無法地帯の暗黒面をもつ一方、古代ギリシャ以来の直接民主主義を体現している。インターネットがもたらす真の民主主義が人類を救うかもしれない。そして、そのすべてが、個の力にかかっているのだ。
窓の外を見ると、幼稚園の園児たちが黄色の帽子をかぶり、大きな声で歌いながら遠足をしている。この世界を破滅させたくない、と強く思う。自己の利益を極大化し、より効率的な兵器を追求するのは、人間の生物種としての性(さが)である。だが、核兵器の使用は代償があまりに大きい。ケンカの後で、
「すべてなかったことにしよう」
ではすまないのである。
核がある限り、全面核戦争は必ず起こるだろう。問題はそれがいつか?だが、考えてみたところで仕方がない。核のボタンを押すのは我々ではないし、核戦争が起これば、逃げも隠れもできないからだ。やはり、人類はもう一度やり直さなければならないのだろうか?
 
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【参考】「超古代文明225A」 https://youtu.be/MFyLZAZe5f4  https://youtu.be/6R-INTaqZwc
【内容項目】かぐや姫 誕生シーン キリスト誕生 聖書 イエスの復活 作者空海 奈良 大安寺 海外 僧侶 中国 サンスクリット ゾロアスター教 ヘブライ語 勉強 遣唐使 古神道 三教指帰 竹取物語 空海 竹取翁博物館 竹ノ内文書 物部 空海 加茂氏 賀茂氏 陰陽道 弓月君 3.11 広島原発 メルトダウン キリスト教 新約 旧約 竹取翁博物館 竹取翁博物館 ヒンズー教 佛教 神道 拝火教 ゾロアスター教 密教 景教 道教 儒教 訪問 国際都市 長安 遣唐使 派遣 弓月君 大秦寺 原始キリスト教 景浄 復活 竹取翁 博物館 ガンジー ブッダ マザーテレサ ラーマーヤナ 縄文人 石器人 徐福 秦の始皇帝 ペトログラフ 階段式ピラミッド ナスカ地上絵,UFO,卑弥呼,銅鐸,弥生時代,南太平洋,世界最古 神々ゲーム,異星人,遺伝子工学,マヤ文明,インカ帝国,奴隷,DNA,核兵器,大西洋の謎(Bermuda)バミューダ ゾロアスター ,古事記の謎 出雲大社 戦争 GOD,古代ギリシア人,爬虫類 悪玉,シュメール文明,土偶,地球,出雲、諏訪、大蛇の国々,鳥頭人間,都市,支配者,ダビンチ,エイリアン基地,日本のスノーデン、ミケランジェロ疑惑,ライン理論,ガンダーラ仏ギリシア像,兵馬俑兵士,UFO目撃報告,縄文文明は環太平洋文明の発祥地,北朝鮮 普賢寺 籠宮 元伊勢神社 楊貴妃と熱田神宮 ロシアに墜落 小惑星 イースター島 モヘンジョダロ謎線,イスラムの謎 Islam 神々の幾何学,聖徳太子の正体,ヤンシャオ,謎の石画,縄文土器,長頭人間,アマテラス,フリーメーソン ヨーロッパ,宇宙人 与那国島,レプティリアン,謎の巨石,アポロ,マレーシア航空機,ナチス・ドイツ,釈迦哲学,地図,謎の物体X,エンリル,エホバ,トーンヘンジ,イースター島モアイ,縄文土器,ビィーナス Kobo Daishi-Master Kukai of Toji Temple from emperor. Kukai  http://taketori.koiyk.com/
 
 
 

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